リーガルハイはなぜおもしろか?

先日、リーガルハイ2再放送を録画しておいて見ました。前のリーガルハイもテレビで見ました。リーガルハイは、実際の法廷や訴訟実務と極端にかけ離れ、かつ誇張されたフィクションなのに、実に面白い。我々、本物の弁護士が見ても面白い。どうして面白いか考えました。昔と異なり、今や社会の矛盾の全てが裁判に現れます。テレビのニュースで判決や裁判が取り上げられていない日はないほどです。世の中の本音と建前、理想と現実、何をどう評価し、どう裁くか、裁判所も弁護士も日々、判断を迫られ続けています。これは実際の裁判で行われている事実であり、リーガルハイは、その危うさと深刻さを、分かりやすく面白おかしく、見せているから面白いのだと思います。裁判自体や登場する弁護士が面白いのではなく、そこで取り上げられている現在の社会の矛盾の相剋のきわ立ちが面白いのです。ドラマの中のやり取りも手続きも、実際とかけ離れているし、あり得ないが、そこで争われている評価や価値観の相克、社会の矛盾と人生の有り様はまさに現実の法廷であり、本質はリーガルハイのドラマとほとんど同じなのです。アメリカ最高裁判事として有名なホームズ判事の言葉に「君たちが悔いのない仕事をしたいなら、君たちは時代の苦悩の中に身を置かねばならない。」という言葉があります。弁護士は、社会の矛盾、時代の苦悩の中に身を置かなければならない。社会や世の中の矛盾、時代というものが弁護士を成長させ、いい仕事をさせるのです。

甲斐の杜法律事務所

山梨県の甲斐の杜法律事務所は、交通事故、離婚問題などの個人の裁判から倒産・事業清算の法人の裁判まで幅広く活動を行っております。

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